《LED街路灯》
- 多くの商店街が街路灯を所有し、電力会社への電気料金の支払いを行っている。
- 環境への配慮 → 炭酸ガス排出減 → 使用電力の抑制などから何百ワットという水銀灯から、消費電力の少ないLED照明に変えようという動きがある。
勿論、これらは一般的には結構なことである。行政による助成金なども用意されはじめている。促進しなければならないことである。しかし、焦ってと言うほどのことではないとも思えるのである。
(基礎知識)
- 電気料金は「入力電力」というもので設定されていて、例えば200ワット水銀灯の場合には余裕を持って300ワットなどの契約となり、その条件で料金設定されているようである。何時間点灯しても良いらしい。10時間点灯でも24時間でも同じである。
- LED化すると「入力電力」が例えば1/3の100ワットになるとすれば、電気料金は1/3のような傾向になるらしい。
- このような契約になっているのは、いろいろ理由があるからなのだが、これは電力会社に聞いて欲しい。
ある商店街街路灯の事例で、こんなことをまず頭に置いて見よう。
- 水銀灯1灯のワット数を200W、入力電力300W、灯数を50、として考えてみよう。
- 電気料金はいろいろな料金変動があるが年間60万円ほどだろう。防犯灯を兼ねていて行政の補助金60%があるならばで支出は24万円である。
LED化を進めるときにはこんなことを考えてみよう。
- 一般的な水銀灯の場合管球の寿命は10000時間(10時間点灯として3年ほどだが、少々暗くなるのを我慢すれば倍以上はもつ)、管球の交換費用は1万円程である。
LEDは40000時間などが標準的で10年以上の寿命であるから、ポールの寿命を考えればほとんど管球交換は必要ないかも知れない。
- 水銀灯並みの光量を持つLEDが本当に存在するのかを確認する必要がある(あまり聞いたことがない)。また、暖かみのある光温度の低いものを使用している街路灯の場合には、そのようなものの存在を確認する必要がある。うっかり変えて光量が足りないなどとなったら取り返しが付かない。
- LEDは発光素子正面にしか光を発しないから、通常のものでは光の広がりが変わってきてしまう。下がふさがっている街路灯などは工夫する必要があるかも知れない。今設置されている街路灯はLED用には形状が悪いかも知れない。
- こんなことで、老朽化したポールの街路灯などをLEDに変えても、LED発行素子の寿命前にポールが老朽化し全体交換となってしまう。「老朽化しているので間もなく更改」などの場合にはその時に検討すればよいだろう。
- LED電球だが発光素子で消費する電力とは別に電気の変換素子があり、両方で電力を消費する。それでも消費電流は大幅に減るのだが、仮にこんな計算をしてみよう。
- LED化のために1灯当たり5万円、50灯で250万円である。
- LED化して入力電力が1/3となったとする。電気料金は上記計算で換算すれば同様に1/3の8万円となる。
- 残期間5年ほどの街路灯なら
LED化した場合の経費 ・・・250+8×5=290
LED化した場合の経費(補助金1/2として)・・・250/2+8×5=165
LED化しない場合の経費(従来通り) ・・・24×5=120
となり、金銭的には何もしない方が安い。残期間10年でも元がとれるかどうかである。
- こんなことであるから、行政の補助金がある、それに乗って業者が勧める、などに安直に乗らずに、十分に検討した方がよい。ただし、こんな事は言える。
LED化すれば「行政は電気料金の補助金額が減り助かる、工事業者は一過性だが儲かる」である。夜間は電力が余っている。だから、炭酸ガス排出が減るということもない(火力発電だけの国ならともかく水力も原子力もある国で、業者が炭酸ガス排出の減を言ってくるのは必ずしも正確でない、補助金を扱う多くのお役人も知らない)。更改時に考えれば良いと言うのが一般的だろう。
2010.7.10
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